「人生で起こりうるすべてのことがストレスに繋がっている」と言ったら驚くでしょう。辛く悲しいことだけでなく、楽しいことでさえストレスになることがあります。勝者は勝者であり続けなければならないストレス、次に負けたらどうしようというストレス、もう上はないのかというストレス、勝ち組にも様々なストレスがあります。
すべてのことがストレスであると言うと、「そんなにストレスはないよ」と反論されるかもしれません。しかしそれは、ストレスがあるが感じていない状態です。つまり、あなたのストレス耐性が、そのストレス度より高く、ストレスとして感じないのです。このストレス耐性を上げることによって、ストレスを感じる頻度や程度を減らすことができます。
ストレスを受け続けた場合、それに押し潰されるか、それに耐性ができるかどちらかです。
ウェイトリフティングに例えてみましょう。
- 押し潰される場合:筋力不足または、ウェイトを一気に増やされた
- 耐性ができる場合:同じ重さのウェイトを繰り返し持ち上げ筋力がついた
理想的なトレーニングは、適度なウェイトを繰り返し持ち上げ、過度なウェイトを数回持ち上げるコンビネーション型です。謀らずもストレスは向こうからやってきてくれます。それを利用してストレス耐性のある精神に鍛え上げましょう。今まで辛いと感じていたストレスが、それほど辛いと感じなくなります。
過度のストレスは生産性を低下させます。ですからストレスが多いと仕事がうまくいかず、それによって叱責を受け、ストレスを蓄積させる悪循環に陥ります。逆にストレスが完全に無い状態はどうでしょう。一見ストレスフリーの状態は最高のコンディションであるかのように思えますが、以下のグラフを見ると、生産性は過度のストレスを受けた状態と同じレベルですから、良い状態とは言うことができません。
適度なストレスが生産性を向上させてくれることが以下のグラフからも明らかです。ストレスにはeustress(ポジティヴストレス)とdistress(ネガティヴストレス)があります。一般的にストレスと言われているのはdistress(ネガティヴストレス)を指します。
しかし、eustress(ポジティヴストレス)とdistress(ネガティヴストレス)の分類は、個人のストレスの捉え方によるもので、正確な分類法は存在しません。プレッシャーに強いとか弱いという表現を使いますが、同じストレスをeustress(ポジティヴストレス)と捉えるかdistress(ネガティヴストレス)と捉えるかによる差であると考えることができます。
ストレスは捉え方によって180度変わる流動的なもので、精神状態や周りの状況などによっても、その度合いは大きく変わってきます。ですから同種のストレスであっても、まったく同じストレスであることはないのです。こうした理由から、ストレス対処法もそれに応じて流動的であるべきなのです。画一的なストレス対処法などは存在しないのです。
Source: US NAVY Systematic Stress Management (2007)